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◆上陸早々の試練

 十和田のあたりで東北道を降り、せっかくだからと下道を行く。ここで日も暮れ、田山温泉にて1時間ほど骨休め。その後は夜のワインディングをひた走り青森に着いたのは午後10時過ぎ。深夜のフェリーに乗り込み、3時間50分間の洋上ではひたすら地図とにらめっこ、上陸しても4時間はガススタンドは開店しないだろうし、ナインアールは大食らいだ。充分に戦略を練りあげ、函館の地に立った。
 めちゃくちゃ寒い。函館ー札幌を結ぶ主要幹線である国道5号を北上し、大沼あたりは闇中のワインディング。さっそく白のRX-7の洗礼を受ける。意地でも食い下がるが、小雨まじりの霧で前がまったく見えぬ。上陸早々負けるわけにもいかず、もう道は見ない、二つのテールランプの描く弧を頼りにむしゃぶりつく。恐怖の涙と滝のごとき鼻水で生きた心地はしない。厳しい上陸となった。
 長万部で夜が明けるが、何せ霧やら小雨やらがひどい。給油できそうなポイントはない。山に入る前に給油をすませておきたいと思い、とりあえずR37で室蘭方面に向かう。室蘭市内で8時開店のスタンドを見つけ、室蘭を見渡す展望台なんかに立ちよったりしながら時間をつぶす。

 

◆オロフレ峠、洞爺湖周回→札幌

 ガススタンドの開店と同時に給油をすませ、登別温泉、オロフレ峠をめざす。狭い峠だったが、何せ景観が素晴しく、周回状のコースでもあったのでぐるぐる楽しんだ。
 さらに洞爺湖を周回し、支笏湖、羊蹄山に囲まれた三角地域の道を探索。支笏湖までのR276は路面のいい高速コーナー、支笏湖をぐるりとめぐり札幌に向かうR453はきついヘアピンカーブの連続。峠を満喫しているあいだに札幌市内に突入してしまうのだ。何という素晴しい環境。まことに札幌ライダーは幸せだ。


 

◆プー1号とのホタテパーティ

 札幌市を通過し、石狩湾に沿って北上。道沿いの食堂でウニ丼をいただく。3000円也。去年はあちこちで1500円で食べれたのに今年はとんとない。観光化の波か。
 鬼鹿で温泉に入り、また北上。千葉を出発してから26時間、オドメーターは1502km。鏡沼キャンプ場にて本日は店仕舞。
 日本1周をしているというイカしたカブの青年とホタテバーベキューをやり、火を借りた礼にと缶ビール10本を買ったが、彼は飲めないというので自分で飲んだ。
 彼のカブには「プー1号」と大きくマジックで記されていたが、愛知県にあるバイク関連の会社を辞めて日本1周をしているのだという。会社をやめて旅に出る者、職について旅に出る者…思いは様様、バイク人生大いに乾杯。

                <本日の走行 1502km>



◆セッション2日目<6月29日>

 5時出発。サロベツ原野を北上し、稚内。ここでガスチャージをしたいのだが、開店まで2時間近くある。サロベツ原野に舞い戻り、昨年から気になっていた兜沼周辺を探索。2時間走りまわり稚内に舞い戻り給油。宗谷岬周辺のワインディングでは白い商用車との攻防。北海道の商用車は侮れない。ベタ踏みで160のコーナーを決めてくるやつはザラなのだ。
 オホーツク海沿いの道は雨で真黒になった。南下するにつれ寒さと雨足は強まるばかり。海沿いを避け山脈を盾にして走る案はビンゴ! 浜頓別町から北海道の背骨を縦断するR275は嘘のようなピーカン。おまけに交通量も少なく、最高のワインディングが続く。おいしそうな脇道をつまみ食いしながら南下。
 音威子府町内でネズミ取りに遭遇。レーダー設置点から50メートルもないとこに駐在所がありお巡りさんが2人、いったい誰を捕まえようというのか、急制動じゃあるまいし。



◆土砂降りワインディング修行・朱鞠内湖

 この先、朱鞠内湖周辺の道は最高のワインディングスポット。今回、もっとも楽しんだ道の一つだ。しかも下りに入ってから土曜ということもあって札幌ナンバーのビッグバイク8台が照準に入る。先頭のBMW2台が相手をしてくれて楽しいひとときであった。
 R275から道道へ。和寒峠、江丹別峠、タカス峠。江丹別ではソバが有名らしい。昼飯に入った店は超満員で店の外に連れ出されたと思ったら駐車場にテントがずらありで、これはこれでオツなものである。道道61号は整備の進む道幅ひろいワインディングロード。この道は岩尾内湖、上紋峠がハイライト。こんな気持ちのいいワインディングはまたとない。
 滝上町からはR273。ここは整備された高速コーナーの連続でしかも交通量がきわめて少ない。本気で飛ばしたいむきには一押コースである。R333で白滝温泉に入り、北大雪スキー場近くのキャンプ場でテントを張ったはよかったが、飯を食おうにも近くの町は6時ですべて店仕舞状態。テントにもどってもポテトチップスしかなく、小雨も降りだす。夜中に腹痛で目覚めれば、エアーマットに穴が開いたらしく、地面に体熱を奪い尽くされて惨めなことこの上ない。

                 <本日の走行800km>

 

 

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