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7、海抜ゼロの湿原

 浦幌町から国道38号で60キロばかり先の釧路をめざす。夕方だというのに濃い霧が晴れず、こんなことは本土では経験したこともない。立ち寄ったガススタンドで訊ねると、「この時期はだいたいこんなもんだよ」とのこと。
 霧に閉ざされた町。地図を見て二度びっくり。釧路を含めたこのへん一帯の広大な領域が青い湿地帯マークに沈んでいる。今までテレビでしか見たことのなかった釧路湿原は、尾瀬のように標高の高いところにあるのだとばかり思っていたが、海抜ゼロメートルから釧路の町自体が湿原に囲まれているではないか。
 6時ごろ釧路に着いた。
 釧路の町は予想していたよりはるかに大きい。大都市といってもいい。道も錯綜としていて1時間ばかり迷ってしまった。できれば明るいうちにどこか郊外でテントを張りたいと思っていたので焦った。
 生協スーパーで紫の合羽を上下着こんだまま店内を物色していたオッサンは、周囲の主婦の畏敬の視線を集めていた。当時報道されていた宗教団体の修行服にどこか似ている。真の宗教家たるオッサンの超然たる風貌も一役買ってもいた。
 達古武というキャンプ場に着いたときにはあたりは真っ暗。テント脇でジュージュー山のようなホタテを焼き、サントリーリザーブの残りをかっくらって爆睡。

 
(本日の走行・480キロ)

 

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