File1. 塵芥から鉄クズを磨きだす★洗車篇

5,254円出費(ケミカル類)


8月23日(土)の朝、ZXR所有者である香西 満に電話し、当該バイクを譲ってもらいたい旨を伝え、彼の自宅へキーをもらいにいく。
CGクリエイターとして「ふしぎ発見」「神々のいたずら」「あるある大辞典」などメジャー番組で活躍する香西、じつは生粋のバイク殺しでもある。真冬でも彼が暖気運転をしているところは1度も見たことはない。エンジンがかかった瞬間に、高めの回転数で勢いよく飛び出すのが彼の流儀だ。
イル交換は2万キロに1度。つまり3万6千キロ走っていて1回しかしていないということだ。割れていないカウルは右サイドだけ。シートカウルにいたっては、そもそも存在さえしない。シートレール剥きだしだ。
いやはや挙げだしたらキリがない。表にした。

走行距離 36,667キロ
メインキー 盗難未遂によりオンオフできず。ハンドルロックは使えない
アッパーカウル 左部欠損
左右カウル 左側ほぼ全損
テールカウル 左右ともになし
タンク 内部に激しい錆
タイヤ リヤほぼ丸坊主、フロントはOK
ウィンカー 左前レンズなし
前後サス へたり程度
チェーン 錆錆だらりん状態
機関類 外見上、腐っている様子はなし。ただし左部かなりオイル漏れ
書類等 一切なし
車検 98年4月まで
マフラー 転倒により内部まで破損。排気漏れ
ステムベアリング かなりガタ。ハンドルを動かすと、ガクガクと動きが渋い
ブレーキ 前後ともパッドなし。とくに後はローターまで破損。
ホイルベアリング ガタ。異音あり

まあ、こんな調子で市営の駐輪場に放置されていた。
香西にしてみれば、レッドバロンにZXRをもっていったとき、
「5万円で引き取りますよ」
 と言われ、5万で買い取りかと思いきや、逆に5万「払う」なら引き取ってやるという意味で痛い目にあっているので、そんなことなら誰か盗んでくれないかと放置していたというわけだ。
目の前にあるZXRは長年の風雨に腐食され見る影もない。
ーを差し込もうとするが、入らない。タンクキャップのキーシリンダーにも入らない。
あのやろキーを間違えやがったな、と思ったが、ヘルメットホルダーのキーシリンダーは何なく言うことをきいた。それならと、CRCをもちだしタンクキャップにも成功。しかし、どうしてもメインキーだけは挿すことさえできない。横からよく見るとキーボックスが何者かに壊されている。ハンドルロックがかかっているはずなのに、やってみればハンドルは動いた。
「盗むなら最後まで盗め!」
 フロントタイヤにバーロックがしてあったからか、途中で280キロフルスケールのスピードメーターを見て怖気づいたのか。
宅の横まで押していき、何はともあれ洗車。
高価なケミカルを湯水のように消費し、昼過ぎにはどうにか各部が見られるところまでもっていった。同時に、キーシリンダーにひたすらCRCを吹き込み、キーを押し込む作業をくりかえす。かつて友人のZZR1100のキーが同じような状態でやられたとき、なかばあきらめかけていたが1時間ほど根気強く押し込んでいてまわせたという経験があった。
ZXRも4時間ほどでキーは奥まで届き、「ON」にまわすことができた。
しかしもちろん電気系統はすべて死んでいる。


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